健康こそ最大の資産!メタボで糖尿病になったときの損失額とは?

健康

マネープランというと「どのように資産を運用するか」とか「いかに節約をして貯蓄を殖やすか」といった話になりがちですが、そんなことよりも「健康」でいることがはるかに重要です。健康の価値を金額で示してくれた本があるので、その内容の一部を紹介します。

慢性疾患だと医療費は生涯続く

将来のマネープランは健康度によって大きく左右されます。60代、70代でもバリバリ働けるなら、老後のお金をさほど心配することはありません。一方、持病をかかえて働くのが難しいとか、治療や介護にお金がかかるという状態だとマネープランは大変です。

いちばん恐いのは脳梗塞などで仕事ができないだけでなく、介護まで必要になること。また、ガンや心筋梗塞で何ヶ月も仕事ができなくなるのも恐いですよね。

糖尿病や高脂血症などの慢性疾患もやっかいです。私も高脂血症と診断され、コレステロール値を下げる薬を何種類も飲んでいました。月に1回は診察を受けて薬をもらうのですが、最初は月に4~5000円かかっていた記憶があります。何ヶ月かに1回は血液検査も受けるから、その月はさらに何千円か上乗せに。途中から値段の安いジェネリック薬に変えてもらったので負担は減ったけれど、年に数万円はかかっていました。

幸いなことに、何年か前にランニングを始めてからは体重がストンと落ちて、コレステロール値も一緒に落ちました。おかげで医者通いをやめることができ、医療費もかからなくなりました。でも、10年間の治療費は数十万円という金額になっているはず。もしランニングに出会わなかったらどうなんてたのかなあ。想像するだけで恐いです。

医療費よりも機会損失の方がはるかに大きい

病気になったときの損失とは、直接的な治療代だけではありません。治療のために時間をとられたり、仕事を休むことによる「機会損失」の方が大きいかもしれません。

「わかっちゃいるけど、痩せられない―メタボの行動経済学」という本には、具体的な例とともに数字が紹介されています。たとえば、男性サラリーマン50歳の場合。糖尿病を発症し、合併症として神経障害や網膜症などを発症。そのために通算6カ月間の入院を強いられた他、治療のために勤務日数が減ったという仮定です。

病気の費用
(支出が増える)
診察代(入院以外)糖尿病/合併症151万円
診察代(入院)糖尿病/合併症79万円
診察代以外の費用20年間341万円
機会損失(収入が減る)10年間1000万円
病気による損失(合計)1571万円

合計金額は1571万円! 直接的な治療費だけでも230万円。診察代以外の費用341万円とは、差額ベッド代や入院時の食事代、治療用の器具、リハビリの費用など。機会損失とは糖尿病とその合併症によって収入が減った分です。年間100万円が失われたとして、10年間で1000万円。

お金の計算よりも、食事や運動に気を付ける方が大事

フリーランスの場合、機会損失がもっと大きくなりそうです。健康であれば70歳を超えても働くことができたのかもしれないのに、病気によって50歳代でリタイアしてしまう。そうなると機会損失は数千万円。マネープランも何もなくなってしまいます。フリーランスは年金額が少ないので、いくら若いときに貯金をしておいても焼け石に水です。

重要なのは病気になったり、ケガをしたりしないこと。お金の計算をするよりも、健康でいられるように食事や運動に気を付ける方が老後のキャッシュフローを健全にたもてます。

先ほど紹介した「わかっちゃいるけど、痩せられない―メタボの行動経済学」。行動心理学の観点から、なぜ人はダイエットに失敗するのかを明らかにするという内容です。自分をよく知ることが健康に向けての第一歩かもしれません。

わかっちゃいるけど、痩せられない: メタボの行動経済学 (生活人新書 259)
経済と医療の専門家が、太ってしまう行動の「ココロ」をズバリ分析!

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