売上が少ない人、赤字で申告した人は、税務調査を受けないって本当?

税務調査

元調査官のホンネみたいな記事で「売上が大きいところや黒字のところしか税務調査はこないよ」なんてことが書かれていたりします。確かに傾向としては正しいけれど、売上が少なかったり、赤字であったりしても税務調査の対象になることがあります。どういう理由で調査先が選ばれるのか? 「うちに調査なんてくるはずない」なんて油断していてはいけないという話です。

調査官には件数のノルマがある

調査官に「いくら追加で税金をとってこい」みたいなノルマはありません。その代わり「年間で何件の調査を行う」というノルマがあるらしいです。なので、件数をかせぐために、調査に手間がかからないところが選ばれる可能性があります。

金額のノルマはないとは言っても、やはり「不正を見抜きたい」という調査官の意欲はありますし、「件数はこなしたけど間違いを見つけた数はゼロでした」となれば人事評価に響いてきます。また、税務署内での有形無形のプレッシャーもあるようです。

そうなると、たとえ事業規模が小さくても、明らかに不自然なところが目を付けられることになります。

新人の研修みたいなことも

調査官として税務署に配属されてすぐの新人さん。最初のうちは先輩調査官といっしょに調査先を回るのですが、いつか自分一人で調査に行く日がやってきます。

調査官がどこを調べるかは統括官という上司が決めるらしく、その際、経験が少ない新人さんに難しそうな調査先を選ぶことはありません。新人に経験を積ませるために、まずは簡単そうなところに行かせます。だから、売上が小さいけれど、パッと見て不審な点のあるところが新人の研修先みたいなかんじで選ばれることがあるのです。

何も怪しいところがないのに調査が来たこともありました。ずっと赤字が続いている会社で、きちんと申告書も作っていたから、何を見に来るのかとても不思議だったんですが、やってきたのは若い調査官でした。どうもいろんな業種を経験させようという意図だったようです。不正を見つけたい気持ちはあまりなさそうで、その業種の慣習だとかお金の流れ、経理の処理方法などを根掘り葉掘り聞いていきました。結局は何も出てこなかったんですが、後から追加で質問書が送られてきたりして、正直なところ、普通の調査よりも面倒でした。

何年も積み上げると金額は大きくなる

通常の税務調査では、過去3年分の申告について調査を行います。しかし、意図的な売上隠しなど悪質なケースでは、過去5年、7年までさかのぼって調査が行われ、そこでの不正について処分がなされます。具体的には、本来納めるべきだった税額との差額を追加で納めるだけでなく、過少申告加算税や重加算税などのペナルティが課されます。さらに、税金の本来の納付期限から現在までの利息として延滞税も払わされます。

そうすると、1年分の金額は小さくても5年や7年がつみかさなればかなり大きな金額になります。赤字で申告していても売上隠しの証拠をつかんでいる場合なら、ひっくり返すのは簡単ですから、調査の対象として浮かび上がってきます。

必要以上に税務調査を恐れる必要はない

税務署や調査官の考え方が分かれば、税務調査を避けるために必要なことも見えてきますよね。たとえ、売上が少なくて赤字で申告していても、申告内容が不自然であったり、売上隠しが疑われるときは調査の対象として選ばれる可能性があります。

重要なのは、売上を隠したり、架空の経費を計上するといった不正をしないこと。調査のプロの目から見れば、申告書のどこかに不正の痕跡はあらわれるものです。

不正をしていなければ調査を受ける可能性は低いし、調査を恐れる必要はありません。しかし、ときどき制度を誤解していたり、計算を間違えたりして、正しい申告書を作っていないことがあります。そうすると少ない税金しか払っておらず、調査で間違いが判明したところで追加で税金を払うようになることも。

申告書の書き方が分からないときは、適当に埋めていくと後で大変なことになるかもしれません(特に税額が変わってくる場合)。ネットの情報には間違ったものも見かけるので、税務署に確認するか、信頼できる税理士にまかせてしまうことをオススメします。

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